人は体内に外敵が入り込んだ時に「免疫力」が働き、外敵を除去しようとします。しかし、外敵ではないアレルゲン物質（花粉・ハウスダストなど）が体内に入り込んだ際、免疫力がこれを外敵と勘違いして免疫反応が起こってしまうことを、アレルギー反応と言います。通常は抗アレルギー薬による治療が一般的ですが、継続して症状を抑えるためには薬を飲み続けなければいけません。

減感作療法は、免疫力が外敵だと認識しない程度の量のアレルゲンを体内に取り込むことで、アレルギー反応を抑えます。これを繰り返しながら、アレルゲンの量を少しずつ増やしていきます。最終的には、日常生活でアレルゲンと出会っても、アレルギー反応が起こらなくなるまでに体質が改善されていきます。

効果は人によって異なり、症状が改善するのは7割程度の方だと言われています。残りの3割の方も、症状が軽くなる等の効果は期待されます。

治療期間は約3～5年間で、毎日継続して薬を飲みこむことが必要であり、途中で中断すると効果が少なくなることがあります。まず、採血によるアレルギー検査でダニorスギが陽性であることを確認します。治療開始となりましたら最初の薬剤投与は院内で行い、30分ほど副作用出現がないかのチェックをさせていただきます。その後はご家庭で服薬し、１カ月ごとに診察にて経過観察を行います。